ミヤコシ

株式会社ミヤコシは、drupa2012・ホール9において過去最大規模となるブースを保有し、新開発のB2判液体トナー方式デジタル枚葉印刷機と、高解像度インクジェットプリンタ「MJPシリーズ」のハイクオリティモデルを発表する。

■B2判液体トナー方式デジタル印刷機:MD-Press 30NX-8000

MD-Press 30NX-8000は、デジタル印刷機とオフセット印刷機の両者のメリットを兼ね備えた新方式の印刷機をコンセプトに、リョービと共同開発したデジタル枚葉4色印刷機である。4連タンデム方式の印刷機ライクな筐体内には、液体トナー方式のデジタルプリントエンジンが格納される。
ミヤコシはこれまで、タワー型輪転タイプの液体トナー方式デジタル印刷機(drupa2008に参考出展)を開発してきており、その高解像度の超微粒子液体トナー電子写真技術と、リョービが持つオフセット枚葉印刷機で培った高速用紙搬送技術を融合することで、B2判用紙(最大用紙サイズ788×600ミリ、最大紙厚0.4ミリ)で毎時8,000枚の高速印刷を実現する。超微粒子液体トナーを感光ドラムから用紙へオフセット転写させることで、1,200dpiという高解像度で繊細な印刷表現が可能となっている。
1~2ミクロンという超微粒子液体トナーは、トナー層の薄膜化が可能で、紙が従来持つ光沢を損なうことなく印刷できるほか、折り加工時の割れの問題も軽減できるというメリットがある。さらに、超微粒子液体トナーは定着までに必要なエネルギーが少ないこと、圧胴式のグリッパー用紙搬送システム採用によるオフセット印刷機同様の見当精度、さらに1色ワンタワーの機械構成などが高速化に大きく寄与している。
小ロットのカタログ、ポスター、パッケージなどの印刷用途に加え、高品質な大判のバリアブル印刷もターゲットとしている。2013年度中を目処に、ミヤコシ、リョービそれぞれのブランドで発売する計画となっている。

■高速輪転インクジェット印刷機:MJP20MX-7000

1,200×1,200dpiの高解像度のプリントヘッドを搭載したロールtoロールタイプの高速インクジェット印刷機である。プリントタワー中にCMYK4色+特色4色のプリントヘッドが実装でき、最大で片面8色を両面印字できる。さらに新開発の水性顔料インクを使用することで直接グロスコート系の用紙に下地処理なしで印字できる。
高解像度化することで、ドロップサイズを小さくでき、従来水性インクジェットプリンタの弱点とされていた「にじみ」や「裏抜け」の問題をカバーできる。ミヤコシではグラフィックアーツ系のアプリケーションにも対応可能な高解像度インクジェットプリンタと位置づける一方、ハイスピードモードでは最高毎分320mという高速搬送が可能となっており、トランザクションやDM印刷の高速化ニーズにも対応できる。A4サイズのアプリケーションを幅方向2面付けで印刷した場合、時間あたり13万ページを処理できる。
また、従来のMJPシリーズの輪転インクジェット印刷機に必要であった装置駆動側の付帯装置は、同機ではプリントタワー内に格納することで省スペース化を図っている。

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