Horizon International(ホリゾン)

drupa2012のホリゾンブースはホール13に位置し、1200平方メートルの展示スペースに29種類の製本関連機器を取り揃え、ポストプレスをキーにしたワークフローをコンセプトに、効率的生産を実現するための提案をブース全体に渡って紹介する。ブース全体の構成は、2つのプレゼンテーションコーナーと無線綴じ製本ゾーン、中綴じ製本ゾーン、紙折りゾーン、3つのゾーンに分けて各分野に最適な最新機器が紹介される。

■2つのプレゼンテーション

メインの展示となる2つのプレゼンテーションでは、デジタル印刷化時代に最適な提案として、一つがDigital Finishing Solutions、これはデジタル印刷されたロール紙を加工する流れとして、Bookを作成する流れと中綴じ冊子を作成する流れを紹介するもので、前者がSmart Book Solution、後者がRoll to Booklet Solutionとして、この2つを合わせてDigital Finishing Solutionsとして紹介する。また、益々勢いを強めるデジタル印刷と多品種少量生産化時代に向けた書籍製本システムの提案としてSmart Book Solutionを、また毎回宛名の異なるトランザクション用途やバリアブルニーズな中綴じ製本の提案としてRoll to Booklet Solutionを実稼働の中で紹介する。これらは、何れもポストプレス視点で版面設計・紙サイズ選択を行い、プリプレスとのワークフロー連携も行い無駄のない流れを目指したワークフローを確立している点が注目のポイントである。
もう一つのプレゼンテーションがFlexible Binding Solution、オフセット印刷はより少量生産からの無駄のない立ち上がりを目指し、デジタル印刷はより多量生産の獲得とオフセット並みの高い品質を目指し、その両者が競い合って市場獲得に日々努力している。ここで我々の向かう方向は異なる印刷手法に捉われない最適な加工システム。書籍製本システムCABS4000SとHunkeler+AF-566F Digitalを連結するシステム構成で、オフセット印刷・デジタル印刷に捉われないflexibleな製本加工を実現する。また、それぞれのプレゼンテーションはコラボレーション各社と共に進行する。

■Digital Finishing Solutions

Smart Book Solutionの流れは大日本スクリーンのTruepress Jet520で印刷されたロール紙をスイスHunkeler社のUW-6、CS-6Ⅰを介してAF-566F DigitalにPSX-56を連動させることで1冊ずつのBook Blockをコンベヤ上に排出し、無線綴製本機BQ-470で製本、連結した三方断裁機で最終仕上げまで行う。

①シートカットではなく折り面付の構成
同時に複数のJOBが進行することなく、1JOB毎に進行するのでJOB管理がしやすい。

②各ポイントに取り付けたバーコードリーリーダーでミスをチェック
折機のデリバリー部ではシートの進行順、製本機の投入部では本身と表紙の整合チェック、三方断裁機では最終成果物の確認というように、BCRでJOBの整合性チェックを行う。

③ポストプレス全体の仕事量、稼働状況が一目でわかる
大日本スクリーンのEQUIOSとの連携で、紙折機のプリセット情報や各JOBの必要部数等の情報を製本のワークフローシステムpXnetへ転送し、pXnetをホストに各機器を稼働させることが可能

④一般的な紙折機を使用していることで非常に早いセット替えが可能。
通常の折機のオペレーションで素早いセット替えが可能、そのため、1本のロール中に複数の仕上げサイズを混在させて進行することも容易で、少量生産の仕事に対してもロール紙の使用用途が広がる。
もう一つのRoll to Booklet Solutionは、Oce ColorStream 3500で印刷されたロール紙を、中綴じ製本システムStitchLiner6000 Digitalで毎回異なる内容・枚数の冊子を高速に仕上げる流れを紹介する。デジタル印刷ならではの「強み」が理解出来る内容で実演する。英語とドイツ語のナレーションで1日4回のスケジュールで実施する。また、各国対応のプレゼンガイドブックも準備する。

■Flexible Binding Solutions

Flexible Binding Solutionの流れは、小森コーポレーションの最新鋭の菊全判印刷機LITHRONE G40P 8色の自動反転機構付きオフセット印刷機にH-UV装置を搭載したモデルで印刷した枚葉シートを、プリカットなしで、A4仕上げは紙折機AFC-746Fで16ページ折、A5仕上げはAFC-746Dで32ページ折に加工し、無線綴じ製本ラインCABS4000Sへと積み込む。次にCABS4000Sの給紙方式の切り替えで、大日本スクリーンのTruepress Jet520で印刷されたロール紙を、スイスHunkeler社のUW-6、CS-6Ⅰを介してAF-566F Digital+PSX-56で1冊毎のBook Blockがダイレクトに無線綴じ製本ラインCABS4000Sに送り込まれ、製本から三方断裁仕上げまでを行う。文字通りオフセット印刷からの流れとデジタル印刷からの流れにフレキシブルに対応することが可能なシステムとして紹介する。

①印刷り工程と製本工程の紙の基準側統一で、印刷後のプリカットを省き、直接折り加工へ
印刷工程との連携を密にするための版面設計として、紙に対するクワエとハリの基準を製本工程からの提案で合わせることで、最小限の加工工数で仕上げることが可能。プリプレス工程・プレス工程・ポストプレス工程と独立したものはなく、見当基準を統一することで、ワンストップで流れるワークフロー構築へ繋がる。

②見える化から始める消費電力の表示
世界的に環境問題が取り沙汰され、電気使用量に対しても非常にシビアになってきた。一番身近なのに、一番目に見えてこないのが電気使用量。まずは電気使用量を知ることから始めないといけない。「何かに対して消費電力量が少ないですよ」と表現するものではなく、まずはどれだけの消費電力量かを知る仕組みとして紹介する。

③オフセット・デジタル2つの印刷手法にFlexibleに対応
オフセット印刷市場は次第に縮小しているのは明らかではあるが、やはり重要なマーケット。次第に勢力を強めるデジタル印刷用途とオフセット印刷用途の両方にフレキシブルに対応できるシステムこそが、求められている機械。ポストプレスの機器構成が今後どうあるべきかの指針となる機械として紹介。

■drupa2012 に初出展となる7つの新商品

スマートバインディングシステム
   AF-566F Digital + PSX-56/ BQ-470 + 三方断裁機:

スマートバインディングシステム(書籍製本システム)は、デジタル印刷からのロール出力または枚葉出力の印刷物を、紙折機を経由してブックブロックを作成し、製本加工へと自然に導く流れを提案する機器構成。紙折機にはAF-566F Digitalを採用し、枚葉向けの紙折り機のオリジナル給紙とロール紙向けのHunkeler社のUW-6+CS-6に接続した給紙が可能。製本機にはBQ-470を採用し少量からの製本用途に柔軟に対応し、最後は三方断裁で仕上げる。また、版面設計との連携を密にすることで、毎回異なる製本物の作成から少量生産型のレンジまで効率的に稼働させることが可能になり、多くの市場ニーズに応える。システムの各部にJobトラッキングシステムを搭載して、製本ログ要望に応えることが可能。

フレキシブルバインディングシステム
   CABS4000S + AF-566F Digital with PSX-56:

フレキシブルバインディングシステムは、オフセット印刷機からの製本加工とデジタル印刷機からの製本加工の両方に対応可能なシステム。機器構成は、書籍製本ラインCABS4000Sに連結コンベヤを介してロール紙からダイレクトに紙折りが可能なAF-566F Digital+PSX-56を接続した構成。
オフセット印刷からの流れは、印刷後に紙折機で折った用紙を通常の丁合機ユニットに積み込み、通常通りの製本加工となり、デジタル印刷からの流れは、ロールまたは枚葉シート出しの印刷物をAF-566Fで紙折り作業後にPSX-56でブックブロックを作成し、丁合機をスルーしてダイレクトに製本機へと投入される。ここでのロール給紙・シートカットはHunkeler社のUW-6とCS-6を連結している。生産量に合わせてオフセットとデジタル印刷機を使い分ける用途等には最適な機器構成として提案する。また、Jobトラッキングの要望に合わせて必要個所へのシステムインテグレートが可能。

ハイスピードオフラインフィーダ  HOF-400:

枚葉シートデジタル印刷機向け給紙装置として新開発したHOF-400。A4横給紙では最大で時間42,000枚のシート給紙能力を誇る。標準装備のマークセンサーを使い、1冊ずつ枚数の異なるバリアブル冊子にも対応。また、表紙給紙装置で別刷りの表紙も合わせることもできる。各部には、オプションでCCDカメラを搭載可能。また、バーコードリーダーもセッティングでき、デジタル印刷の進歩と普及を見据えた、多種多様な要望に柔軟に対応可能な給紙ユニット。

筋入れ折機 CRF-362:

筋入れと折りの機能を融合した構成で、厚手の用紙の筋入れ加工・折り加工が可能。デジタル印刷の折り曲げ時のひび割れを防ぐ。また、くるみ製本表紙、雁垂れ製本表紙など、製本用途に応じた筋入れを行うことで、角の出るシャープな製本が可能。1シートに10本の筋入れが可能で、上または下からの筋が選択できる。紙折りには2つの折ナイフユニットを採用し、確実な折りを約束する。

四六判半裁全自動紙折機 AFC-566FKT:

紙折機は難しいという従来のイメージを一新したフルオートセッティング紙折機AFC-566FKTが、さらに使いやすさをアップさせてリニューアル。ローラギャップ調整後の微調整に役立つローラギャップ固定ボタン、トンボ位置を入力することで各部の設定ができるトンボ位置入力画面、ジャバラ折の過不足を一括補正できるジャバラ折調整ボタン、プリセット紙折り作業時に便利なコンベヤ間欠モード、機械保全に役立つメンテナンス表示画面など、お客様の目線に立って考えられた機能を充実装備。

クロス折機 AF-762KLS:

平行バックル2枚、ナイフ2点の書籍折に特化した紙折機。サーボモータ駆動のナイフによって、8頁折や16頁折を高精度に折ることができる。独自の用紙搬送制御により、菊全の16頁折りで時間14,000枚の高速生産を実現。結束機付縦整列スタッカーを標準装備し、手揃え・手押し作業が不要になり、結束の作業性がアップする。コシのない用紙など整列させにくい用紙の場合は、コンベヤ排紙することも可能。

ニアライン中綴じ折製本システム SF-100 + CW-8000NL:

給紙装置、天地トリム、筋入れ加工、綴じ、折り、小口断裁、そしてスタック機能を併せ持ったシステム。これ一台で、デジタル印刷物を高品質な中綴じ冊子に仕上げることができる。精巧な天地トリム、正確な綴じ位置、タイトな折り、精度の高い小口断裁、イメージの割れを防ぐための筋入れ機能や、取り出しやすい冊子スタッカーを搭載。給紙部に標準装備されているマークセンサーが、先頭ページ・最終ページのマークを読み取るので、綴じ枚数の異なる、バリアブル印刷も正確に仕上げる事が可能。

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