富士フイルム
■商業印刷ゾーン
Jet Press 720:
B2(菊半裁)枚葉デジタルインクジェット印刷機であり、同社がdrupa2008に参考出展し2011年末より販売を開始している。FUJIFILM Dimatix社により開発された高精細プリントヘッド(SAMBA技術)による1200dpiの高解像度出力、印刷機内でアンカーコーティングを行うことで、一般印刷用のコート紙への印刷が可能であることを特徴としている。毎時2700シートの出力(180ppm)速度を有し、一般商業印刷市場での利用が想定される。drupa2012では、プリントヘッドの高精度化、長寿命化が図られており、VIVIDIA AQインクと呼ばれる最新の水性インクの搭載も行われる
また、富士ゼロックス、米国Xerox Corporationのデジタル印刷機も出展予定である。
Brillia HD LH-PXE(日本名XL-T):
富士フイルムのローケミカルCTPプレートに新たにラインナップされる、枚葉・輪転用のロングラン商業印刷向けサーマルポジCTPプレート。バーニング処理なしで50万回転、バーニング処理により100万回転以上という対刷力を誇る。独自の感光層塗布技術、砂目技術により優れた安定性を実現するとともに、新規の2層型感光材によりプレートの取扱いの向上、高感度化による生産性の向上にも寄与する。
XR-1200F(廃液削減・再生水再使用装置、日本名XR-2000):
CTP工程における現像廃液および水使用量を削減するシステム。減圧、低温蒸留により、より少ないエネルギーで廃液の濃縮処理を可能としている。
■パッケージ印刷ゾーン
紙器向けデジタルインクジェット印刷機:
Jet Press 720と共通の技術を搭載したB2サイズ枚葉デジタルインクジェット。紙器印刷に対応するために、新開発のインクVIVIDIA UVを採用し、厚紙への印刷および後加工適性を備えていることが特徴となっている。
FLENEX DLE:
B2サイズのフレキソCTPシステムであり、DLE技術を利用して直接描画を行うことが特徴。DLEフレキソプレートと、マルチチャンネルCTPプレートセッターとの組み合わせにより、高品質の画像再現を実現し、フレキソ印刷に高い付加価値を提供することが可能となっている。従来のLAM方式のシステムと比較して、UV露光や現像、乾燥などの工程が不要になるため、生産性が大幅に向上する。
■ワークフローゾーン
FUJIFILM WORKFLOW XMF 5:
XMFの最新バージョンとなるV5では、主要な色管理機能を搭載したカラーモジュールXMF ColorPath Organizerにより、各印刷工程にどの印刷管理設定を適用するかを管理することが可能となり、システム全体のマスターカラーコントローラとしての機能を果たす。ColorPath Syncと呼ばれるクラウド型カラーマネジメントツールと接続することも可能となっている。
また、新たに搭載されるジョブ・バージョニング・ツールや、MISシステムとのシームレスな連携、より複雑な折パターンに対応可能な3D校正機能などが新機能として搭載される。
XMF ColroPath:
クラウド型カラーマネジメントシステムであり、XMF ColorPath OrganizerといXMF ColorPath Syncの2つのモジュールから構成される。複数の印刷機間や複数の拠点間の色管理を、クラウド環境を利用することで効率的に実現する。色調整の迅速化により、インキ使用量の削減やコスト削減も図ることができる。
XMF Remote V9:
オンライン環境を通じて入出稿や校正、承認作業を行うことができるXMF Remoteは印刷会社とクライアントとの間で効率的なジョブ管理を実現するためのツールである。最新のV9では、新たにHTML5をベースとしてWebインターフェースにも対応し、iPadばかりでなく、Androidタブレッドにも対応する。