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VMIコラム

  

2025年4月23日・24日の2日間、コニカミノルタ浜松町ショールームにて、Accurio Days 2025が開催されました。展示会などではゆっくりと見られなかった新製品などもショールームではゆっくりお話しを伺うことができますよね。宮本が行って見てきましたのでレポートしたいと思います。

  

まずショールーム中央に置かれていたのが、今月発売の最新フラッグシップモデルAccurio Press C14010Sですね。page展で初出展されましたが、ブースプレゼンテーションでは通路に人が溢れるほど賑わっていました。白トナーを搭載した5色機で毎分120ページの高速出力を行うことができ、本モデルではオペレータをサポートし効率的な生産を行う各種機能が搭載されています。

AccurioPress C14010S

  

展示機には、プリントエンジンの前後に様々なユニットが接続されていましたが、新たな機能をご紹介させていただくと、まず印刷前の用紙設定を支援するインテリジェントメディアセンサーIM-104/105ですね。利用する用紙の特性や銘柄をAIにより自動判別して必要な設定を自動的に呼び出してくれるほか、枚葉紙にありがちな、断裁誤差や包みごとに生じる微妙な用紙サイズの違いを検出することで、両面印刷時の表裏見当を自動的に合わせてくれます。また印刷後の検査ユニットであるインテリジェントクオリティオプティマイザーはIQ-601にバージョンアップされており、自動でICCプロファイルを作成する機能などが搭載されています。IQ-501からは用紙搬送経路も変更されており、エラー検出時の用紙排出なども効率化されているということです。
さて、もう一つ興味深かったのは、除電ユニットでしょうか。ご存じの通り、トナー方式(電子写真方式)のデジタル印刷機では静電気で苦労するんですよね。各社とも除電モジュールをオプション搭載したりしていますが、コニカミノルタでは最初から付いているとのことです。幅3センチくらいの薄いモジュールで除電を行っており、ユポなどの合成紙でも問題なく印刷、出力ができるようになっていました。

除電ユニットRU-516とインテリジェントクオリティオプティマイザーIQ-601

  

また白トナーを利用した5色機となったことで、利用できるメディアが増えたほか、多彩な表現が可能となっています。色付用紙への印刷サンプルなども展示されていましたが、面白いと思ったのは、ラミネータでメタリックフィルムを用紙にラミネートして蒸着紙に近い質感の用紙を作って印刷していた点です。レザックのようなエンボス紙にメタリックのラミネートを施すと、エンボス調のメタリック紙も作ることができるんです。もちろんその上に印刷することも可能で、様々な質感のデザインができるのではないかと思います。

白トナーを利用したサンプルとラミネータで作成するメタリック紙

  

さて、続いて紹介したい新製品としては、drupaで参考出展されたインラインラミネーターGBC CL-401ですね。これまで紙加工や製本加工など様々なインライン処理のモジュールが接続されてきましたが、ラミネーターは世界でも初めてではないでしょうか。印刷速度を落とすことなく、両面ラミネートされた印刷物が出力され、欧州では製品化がなされています。もちろん利用できるフィルム厚などにも制約はありますが、ワンパスで印刷からラミネートまでが手間なくできることには国内でも一定の需要があるのではないでしょうか。

インラインラミネータGBC CL-401と消耗品交換の様子

  

ソフトウェア分野では、page展でパネル展示された生成AIを利用したデザインコミュニケーションツールTWOCATの実演デモンストレーションが行われました。クライアントからの要望を具体的に指示すると、それに合わせた複数のデザイン案をTWOCATが生成してくれます。それらを使ってテイストの絞り込みを行ったり、方向性をすり合わせることで、クライアントとの円滑なコミュニケーションが図れることになります。TWOCATでは、デザインの生成履歴などをドキュメントとして保存することもできるため、理解や認識のズレを生ませないことにも寄与することができます。将来的には、デザインの感性評価を行う感性EXと組み合わせることで、より効果の上がるデザインなど新たな化価値を提供するツールになることも期待されます。
ちなみに商品名のTWOCATの由来ですが、最初にこのシステムで生成した画像が「二匹の猫」だったからだそうです。ご参考まで。

TWOCATのメイン画面

  

こうした新製品以外にも、高彩度トナーを搭載したAccurioPress C85hcとトナー箔転写システムAccurioShineによる缶バッチやキーホルダーなどの商品紹介、Enfocus SWITCHを利用したデータフローの自動化などのデモンストレーションも行われました。いずれも技術的に大変面白い展示であったと思いますし、新しい気付きを得ることができたのではないかと思います。

  

  

これからも「行ってきました!見てきました!」シリーズは続けていきますので楽しみにしていただければと思います。それではまた。