POD最新市場動向メルマガ【第20号】

2012-10-19

2012年10月19日発行 【第20号】
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◆ POD最新市場動向メルマガ
◆ ~ニュースの裏にある本質を読み解く~

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こんにちは。バリューマシーンの宮本です。
朝晩の気温が下がり、昼間との温度差が大きくなっていますので、皆さん
体調には十分お気を付けてくださいませ。

つい先日drupa2012の最終レポートを書き終えました。
仕事の合間でやってましたので、その進み方の遅いこと、遅いこと。
まずは弊社で販売したdrupa DVDを購入いただいた方に特典としてお送り
させていただいておりますので、一般公開にはもう少しお時間をください。
今月末か、来月初め頃にWebサイトに掲載しようかと思っています。
ご興味のある方は是非。

実はそのレポートの最後に

次回のdrupa2016は2016年6月2日~15日である。
その時にまた会場でお会いしましょう。

なんて書いたのですが、書き終えた直後にdrupaについてのニュースが・・・

もう皆さんご存知だと思いますが、今回はそのニュースについてお話させて
いただきたいと思います。

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【第20回】 drupaは4大国際印刷機材展の一角じゃなかったの?

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そのニュース(というか報道ですね)は突然やってきました。
drupaのdirectorであるManuel Matare氏のアナウンスからでした。

その内容を簡単に言うと、これまで4年に一度開催してきたdrupaを3年周期に
変更し、出展期間を14日から11日に短縮したいというものです。それも次回の
2016年のdrupaを2015年(今年から3年後)にするということです。

何とも急な話ですね・・・私のレポートはどうしてくれるのか。
まだ決まった訳ではないのですね。しかし、11月初旬に関係団体に答申を行う
ようで、そこで合意できればその翌週には発表があるようです。

私はdrupaは4大印刷機材展の一角を占めていると思っていました。drupa、
Print、IPEX、そしてIGASですね。これまでセミナーでもそんな話をしてきましたが、

3年に1度にしちゃっても良いのですかね。

もし次回が2015年になったら、最も影響を受けるのはIGASです。
もともと2015年はIGASを予定していた年ですから。もしdrupaが本当に2015年に
実施されたら、IGASは吹っ飛ぶことになるのではないでしょうか。

これまでもこうした勝手な流れはあったと聞いています。それは2000年のdrupa
です。drupaは1995年に実施しており、予定通りの4年周期であれば、1999年に
行われる予定でしたが、どうしても2000年というメモリアルイヤーにやりたいとい
うことで2000年開催になったと言われています。何といっても世界最大の印刷機
材展ですから、その力は絶大だということでしょうか。

さて、3年周期にしたいというアイディアは分かるとして、2015年からというのは
何とも急な話だという意見もあるでしょう。それについては、こんな風に書かれ
ていました。

drupaと同じ規模(Messe dusseldorfの全館を利用する規模)で開催されている
展示会があと2つあり、それはInterpackとPlastics Show Kだということです。
これら2つの展示会は3年周期で開催されており、ちょうどその3年周期の空い
たところにdrupaを入れるとしたら、2015年になるようです。ちなみに2015年を見
送ってしまうと、その次に3年周期でこの2つの展示会の間に入るには2027年ま
でそのチャンスがなくなってしまいます。

2015年にdrupaが開催できれば、3大展示会が毎年Messe dusseldorfで開催さ
れることになるんですね。drupaを見ても分かるように、あれだけ規模の大きい
展示会を開催すれば、dusseldorfの町は展示会一色になります。世界中から
出展者と来場者が集まり、ホテルは満室、いったいどのくらいのお金を町に落
とすかなんて想像もできません。dusseldorfは展示会の町とも言われますが、
振興の上では、これは重要なことなのでしょう。

表向きには様々な前向きな理由があることと思いますが、個人的には、drupaと
言えどもその規模の維持には危機感があるのではないかと感じています。
それはIPEX(2014年ロンドンで開催)での出展キャンセルのラッシュを見れば明
らかです。ハイデルベルグ、ヒューレット・パッカードといった、重印刷機、デジタル

印刷機の主要なメーカーが出展を取りやめ、衝撃が走りました。

IPEXに出展しないメーカーもdrupaには出展すると思いますが、現在のように4年
に一度の周期で大規模な展示会を開催していけば、出展のタイミングが合わな
ければ、もしかしたらdrupaであっても見送られる可能性もあるのではないでしょ
うか。そういった意味での危機感は大きいと思います。

drupaが規模を維持し、最大であり続けるためには、ライバルとなる国際印刷
機材展を1つでも少なくしておくというのは理にかなった理由ではないかと思って
しまいます。そういった意味では、生き残りをかけた策の一つであると見ることも
できるのではないでしょうか。

皆さんはどのように見ますでしょうか?

もしdrupaが2015年から3年周期での開催になったら・・・IGASはどうしましょうか。
私が心配することではないのかもしれませんが、IGASを続けるとしたらdrupaの
前年か翌年のいずれかに位置づけることになりますね。

個人的には、drupaの前年よりは、翌年の方を希望します。drupaで参考出展さ
れた技術や、技術展示された製品は参考出展に格上げして日本に持ってきて
ほしいです。というか、これって誰に言ってるんですかね・・・

それではまた次号にて。

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【編集後記】
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第20号いかがでしたでしょうか。

このdrupaのニュースは私にとっては衝撃でした。
前回のIGASも大幅な規模縮小となりましたし、機材展の位置づけについては
今後様々な角度から検討が必要だということは明らかですね。

市場動向とか技術動向とかを見せるdrupaのような展示会も重要だと思います
が、ビジネスに直結するような内容を見ることができて、絶対見ておかないと
損だというような展示会、イベントなどやってみたいな・・・なんて思います。

それではまた次回。

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